遠き古より綿々と引き継がれてきた子どもたちの健やかな成長への願い。
日本の伝統文化の中に彩られた端午の節句にちなんだ品々を集め、展示公開(無料)しています。
急坂の続くつくば道のお休みがてら、ぜひお立ち寄りください。
◆ 端午の節句と菖蒲
端午の節句は、およそ2300年前の古代中国の邪気祓いを起源とする行事で、その邪気を祓う薬草として用いられたのが菖蒲です。
軒先に菖蒲の束を吊るしたり、菖蒲の葉を浮かべた湯に入ったりして厄除けと無病息災を祈っていました。
日本にこの行事が伝わってきたのは奈良時代頃で、その後、「菖蒲」と「尚武(武道や武勇を重んじること)」「勝負」の音が同じであることから、徐々に武家の行事へと姿を変えていきました。
鎌倉時代頃の武家では、梅雨前になると鎧や兜を出し、虫干しするために部屋に飾っておく習慣があり、この習慣と先述の菖蒲を用いた風習が重なり、徐々に現在の端午の節句のかたちに近づいていったといわれています。